BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

2016-01-07から1日間の記事一覧

『「音大卒」の戦い方』大内孝夫

『「音大卒」の戦い方』大内孝夫 協力に武蔵野音楽大学とクレジットされ、出版社がヤマハミュージックメディアってのがツボったが、著者の前作『「音大卒」は武器になる』はなかなかの高評価。今作もただのタイトル勝負ではなく、きちんと中身を伴っていると…

『官僚はなぜ規制したがるのか - レッド・テープの理由と実態』ハーバート・カウフマン

『官僚はなぜ規制したがるのか レッド・テープの理由と実態』ハーバート・カウフマン 官僚制度の問題点を解消する手がかりを得ようとして、絶望することになる本。作者のカウフマンは1947年に亡くなっているので、いよいよ絶望的な気分になれる。そして紹介…

『デザインからデザインまで』廣村正彰

『デザインからデザインまで』廣村正彰 印象的なカプセルホテル9h(ナインアワーズ)でグラフィックデザインを担当した廣村正彰。ggg Booksに採用されてる野郎だし、そんなおかしな本でもないだろう(雑な判断)。 領域を超えて拡張を続ける廣村のデザイン。…

『新・ワイン学入門』福田育弘

『新・ワイン学入門』福田育弘 国産ワインの話なのに、タイトルからはそれと読めない。平凡なワイン入門本としてスルーされてそうだ。実際、俺もパスしかけた。 偉大なワインの産地は、むしろ自然条件に恵まれない土地である。この知られざる驚異の真実が解…

『不合理性の哲学 - 利己的なわれわれはなぜ協調できるのか』中村隆文

『不合理性の哲学 - 利己的なわれわれはなぜ協調できるのか』中村隆文 表紙やコピーからイヤでも伝わってくる名著感。新刊なのに風格ある。 われわれが日頃あたりまえに合理的な価値基準に基づいていると考えている物事は、本当に合理的なのだろうか? 合理…

『人生の途上で聴力を失うということ』キャサリン・ブートン

『人生の途上で聴力を失うということ』キャサリン・ブートン 30歳で左耳の聴力が低下し、だんだんと右耳の調子も悪くなる。それから23年、補聴器なしで生活した無茶な作者。「さっさと補聴器を買えよ」って話だが、聴覚の衰えを長期間にわたって誤魔化しつづ…

『老人と猫』ニルス・ウッデンベリ

『老人と猫』ニルス・ウッデンベリ 心理学の教授が猫の心を読もうとして、結果的に翻弄されるはずのエッセイ。読後おそらく何の恩恵ももたらさないだろうが、むしろそれぞ猫についての本だと言いたい。作者についてはスウェーデン語のWikipediaで知ることが…