BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

サイエンス

『数学を志す人に』岡潔

『数学を志す人に』岡潔 俺は数学を志す人を具体的にイメージすらできなければ、当然そんな人に向けたアドバイスもできない。そこで岡潔の言葉に耳を傾けることにする。 世界的数学者でありながら、日本人の心性や情緒に洞察を深め、多くの文章を遺した岡潔…

『脳が認める勉強法 - 「学習の科学」が明かす驚きの真実』ベネディクト・キャリー

『脳が認める勉強法 - 「学習の科学」が明かす驚きの真実』ベネディクト・キャリー こいつは訳者が一枚上手だ。地味な原題「How We Learn」を、ここまでキャッチーに仕上げるとは。だからと言ってハッタリ本というわけではない。ハッタリでベストセラーにな…

『身近なヤゴの見分け方 - 平地で見られる主なヤゴの図鑑』梅田孝/渡利純也

『身近なヤゴの見分け方 - 平地で見られる主なヤゴの図鑑』梅田孝/渡利純也 ヤゴへの果てしない愛が感じられる。何しろクワガタでも、セミでも、トンボでもなく、ヤゴ(!)の見分け方の図鑑なのだ。72種類もヤゴが存在するなんて知らなかったし、これまで…

『卒後10年目総合内科医の診断術』石井義洋

『卒後10年目総合内科医の診断術』石井義洋 ガチの専門書なので素人には無縁の本。著者のアメブロはここだが、「なるほど、医者はこうやって切り分けて診断するのか。しかし用語がサッパリ分かんねーな」と世界の広さを知らされる。 パズルを解くように、患…

『大村智ものがたり - 苦しい道こそ楽しい人生』馬場錬成

『大村智ものがたり - 苦しい道こそ楽しい人生』馬場錬成 表紙の笑顔が最高! 2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智の伝記。書き手の馬場錬成は、2012年にも大村本『大村智 - 2億人を病魔から守った化学者』を出してて、安心して読める。 養蚕の…

『はじめての解剖生理学 - ぬりえで覚える人体の仕組み』二葉千鶴

『はじめての解剖生理学 - ぬりえで覚える人体の仕組み』二葉千鶴 発想がヤバい。塗り絵にすれば、確かに記憶に定着しそうだけど、人によってはトラウマものだろ、これ。 解剖学の授業内容をテキスト化したもの。臓器及び骨格のイラストをぬりえすることで学…

『カラスの補習授業』松原始

『カラスの補習授業』松原始 松原先生チース(リスペクト)。補習授業なのに、『カラスの教科書』とボリューム変わんなくね? もっと深く、もっとマニアックな一冊になりました。 思う存分松原先生のカラスワールドを堪能してください。 カラスの補習授業作…

『星空観察に出かけよう☆ 宙ガールバイブル』永田美絵

『星空観察に出かけよう☆ 宙ガールバイブル』永田美絵 また新ジャンル女子か。宙(そら)ガールね。そこはもっとキラキラさせて宙(こずみっく)ガールとかにしようぜ。 星の観方や天文現象がよくわかる。見上げればそこは、ワクワクの世界! 星空観察に出か…

『Excelで学ぶ食品微生物学 増殖・死滅の数学モデル予測』藤川浩

『Excelで学ぶ食品微生物学 増殖・死滅の数学モデル予測』藤川浩 さすが人類の英知を結集してつくられたExcel。マジ何にでも応用できるな。 食品を汚染する微生物が食品の製造及び流通過程でどのように増殖するかあるいは殺菌されるのかを数学モデルを使って…

『菌世界紀行 - 誰も知らないきのこを追って』星野保

『菌世界紀行 - 誰も知らないきのこを追って』星野保 謎の情熱に突き動かされて寒冷地にキノコ(雪腐病菌)を追い求める本。レビューを見る限り、底抜けにバカげた紀行のようだ。しかし対象がキノコであるならば、何となく腑に落ちるものがある。ところで、…

『香川発 希少糖の奇跡』松崎隆司

『香川発 希少糖の奇跡』松崎隆司 ジョブズがジョン・スカリーを口説いた際、「このまま一生砂糖水を売り続けたいのか、それとも私と一緒に世界を変えたいのか」とバイブルには書かれているが、希少糖ビジネスで当てれば、砂糖水を売り続けたままでも世界を…