BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

国際

『戦略インテリジェンス論』 シャーマン・ケント

『戦略インテリジェンス論』シャーマン・ケント 現代インテリジェンスの土台を築いた超大物、シャーマン・ケント(※英Wikipedia)。CIAの学校名(Sherman Kent School for Intelligence Analysis)にもなってる程。そのケントが記した古典的名作とされるのが…

『ネパールに学校をつくる - 協力隊OBの教育支援35年』酒井治孝

『ネパールに学校をつくる - 協力隊OBの教育支援35年』酒井治孝 あれこれ活動している海外青年協力隊。やってることが多岐にわたりすぎるので、じっくり一ヶ所で取り組んだ例を読んでみたい。そんな時これなんかはもってこいだ。この本ではネパールでの高校…

『日本‐呪縛の構図』R・ターガート・マーフィー

『日本‐呪縛の構図』R・ターガート・マーフィー 『日本経済の本当の話』で一気に評価を上げたターガート・マーフィーの新刊は、やはり日本がテーマだ。しかし今度は経済限定ではなく、日本そのものを語ろうとしている。こういった野心的な試みは、おうおうに…

『中東特派員はシリアで何を見たか - 美しい国の人々と「イスラム国」』津村一史

『中東特派員はシリアで何を見たか - 美しい国の人々と「イスラム国」』津村一史 サブタイトルから感じられる視線のやさしさがヒット。戦地に出向く特派員には珍しく、著者の津村は東大法卒の超インテリだ。クラウド特典あり。 著者が中東で撮影した未発表の…

『渋イケメンの国 - 無駄にかっこいい男たち』三井昌志

『渋イケメンの国 - 無駄にかっこいい男たち』三井昌志 語弊のある言い方になるが、三井は野生動物を撮るように人間を撮る。人によってはこいつの写真から「やさしいまなざし」的なものを感じるんだろうが(特に過去の作品だ)、俺はそうは思わない。 人間ら…

『共存の模索 - アメリカと「二つの中国」の冷戦史』佐橋亮

『共存の模索 - アメリカと「二つの中国」の冷戦史』佐橋亮 米中間には、かつての米ソ間にあったような緊張感が目に見えにくい。それは何故なのか? 俺はその辺が気になる。ひょっとして中国には英米圏に苦手意識があるのか。かつてアヘン戦争で蹂躙された苦…

『国境なき医師団 - 終わりなき挑戦、希望への意志』レネー・C・フォックス

『国境なき医師団 - 終わりなき挑戦、希望への意志』レネー・C・フォックス ぶっちゃけ人道活動にはピンと来ないが、紹介文にあるリソース配分やストラテジー構築とかは、ふつうにゲームみたいで面白そうだと感じた。 国境なき医師団として、いつどこで介入…

『スーパーパワー - Gゼロ時代のアメリカの選択』イアン・ブレマー

『スーパーパワー - Gゼロ時代のアメリカの選択』イアン・ブレマー ローレンス・リバモア国立研究所、フーヴァー研究所を渡り歩き、世界経済フォーラムで「ヤング・グローバル・リーダーズ」にも選ばれたイアン・ブレマーの最新刊。最近のユーラシアグループ…

『国際紛争を読み解く五つの視座 - 現代世界の「戦争の構造」』篠田英朗

『国際紛争を読み解く五つの視座 - 現代世界の「戦争の構造」』篠田英朗 題名に含まれる「戦争の構造」ってのがもう雰囲気出てる。書き手は篠田英朗だし、良書を量産する講談社選書メチエだし、ハズす予感がしない。 複数の人間集団が「相容れない目的」をも…

『2020年世界はこうなる』長谷川慶太郎/田原総一朗

『2020年世界はこうなる』長谷川慶太郎/田原総一朗 俺のイメージする2020年と、ボンクラの考える2020年がどれくらいズレてるか確認する作業用ブック。 ジャーナリストの田原総一朗と、国際経済評論家の長谷川慶太郎が、東京オリンピックを迎える2020年の世…

『アメリカの真の支配者 - コーク一族』ダニエル・シュルマン

『アメリカの真の支配者 - コーク一族』ダニエル・シュルマン アメリカで最も嫌われているファミリーらしい、「現代版ロックフェラー家」のコーク一族(Koch family)に迫る。タイトルの「アメリカ真の支配者」という表現は眉唾だろうが、私企業が政治道楽に…

『イスラム化するヨーロッパ』三井美奈

『イスラム化するヨーロッパ』三井美奈 紹介文が熱い。書き手はクールビューティーの三井美奈。 西欧育ちの若者が、なぜ過激派に共鳴するのか。自由の国フランスで、なぜベールの着用が禁止されるのか。戦後復興の担い手は、いかにして厄介者となったのか。…

『ラテンアメリカ 21世紀の社会と女性』国本伊代

『ラテンアメリカ 21世紀の社会と女性』国本伊代 ラテンアメリカが「ジェンダー格差解消の先進地域」? ウッソだろ? と思ったら、ガチだった。 議席におけるパリティ(男女同数制)を法律で規定した国がすでに六カ国あり、アルゼンチン、ブラジル、チリでは二…

『ハンター・キラー』T・マーク・マッカーリー中佐/ケヴィン・マウラー

『ハンター・キラー』T・マーク・マッカーリー中佐/ケヴィン・マウラー 無人機で1400人を殺してる時点でほとんどサイコパス。パイロットのキチってる具合が気になる。「無機質な戦いの日々」ってコピーがイカす。 米軍の遠隔操縦航空機(RPA)戦闘プログラム…

『「爆買い」後、彼らはどこに向かうのか? - 中国人のホンネ、日本人のとまどい』中島恵

『「爆買い」後、彼らはどこに向かうのか? - 中国人のホンネ、日本人のとまどい』中島恵 中国関連の書籍が多い中島恵の新刊。彼女の謙虚でシャープな視点からは、爆買い現象がどう見えているのか。プレジデント社から。 中国取材29年のベテランジャーナリス…