BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

『ゲゲゲのゲーテ』水木しげる

『ゲゲゲのゲーテ水木しげる

水木サンの遺作とも言える本作。一見朴訥、しかし超然。本人のあの風格は、真の意味での「ゲーテとの対話」によって育まれたものだろう。

ただひとつのテキストを飽くことなく読み返し、我が身の血肉となるまで咀嚼する。究極の読書であり、理想の読書でもある。こういうブログをやってると耳が痛い。しかし紹介せずにはいられない。これはまぎれもなく名著だ!

死線を彷徨った戦場にも密かに携え、暗唱できるほど繰り返し読んだ『ゲーテとの対話』。

体の隅々まで沁み込んだゲーテの思想を、ユーモアを織り込みながら、「ゲゲゲ流」にわかりやすく解きほぐす。