BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

『恐怖の哲学 - ホラーで人間を読む』戸田山和久

『恐怖の哲学 - ホラーで人間を読む』戸田山和久

良著連発の戸田山和久が、またしてもナイスアプローチ。素朴な疑問から掘り下げていくのが、一番スリリングな思索につながる。

でもって、憎めない顔つきの戸田山が、ホラー映画を本気で怖がってる姿を想像すると、だいぶ笑えてくる。あるいは、恐怖を克服しようとして、奴の考えは深まったのかもしれないな。

なぜわれわれはかくも多彩なものを恐れるのか? ときに恐怖と笑いが同居するのはなぜか? そもそもなぜわれわれは恐れるのか?

おなじみのホラー映画を鮮やかに分析し、感情の哲学から心理学、脳科学まで多様な知を縦横無尽に駆使、キョーフの正体に迫る。