『ガーゼルガーの黒い真珠 - イスラーム美術の文様 アラベスクの源流を求めて』 アブドゥル・ナセル・サワビー
『ガーゼルガーの黒い真珠 - イスラーム美術の文様 アラベスクの源流を求めて』アブドゥル・ナセル・サワビー
渋い! 実に渋い仕事だ。著者はアフガニスタンの国立ヘラート大教授。イスラムとアラベスクは、切っても切り離せない。よって、その源流を求めることは、ただイスラム美術史を辿るのみならず、イスラム理解にも繋がるだろう。
この本がバカ売れすることは決してないだろうが、出版を下した三帆舎には、その英断に拍手を送りたい。また、アフガニスタンで美術研究をしている教授にも。貧しい戦乱の地で、この手の研究を続けるのは極めて困難なはずだが、そんな土地だからこそ、こういった仕事は重要なんだ。
イスラーム美術の文様アラベスク(唐草模様)の源流を探る。 科学的方法に基づきながらヘラートのティムール朝時代の芸術的デザインを分析、紹介している。 すべての美術研究家にとって信頼できる参考資料になるだろう。
ガーゼルガーの黒い真珠 イスラーム美術の文様 アラベスクの源流を求めて
- 作者: アブドゥル・ナセル・サワビー,西垣敬子
- 出版社/メーカー: 三帆舎
- 発売日: 2015/12/23
- メディア: 単行本
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