BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

『ユークリッドと彼の現代のライバルたち』 ルイス・キャロル

ユークリッドと彼の現代のライバルたち』ルイス・キャロル

ルイス・キャロル(本名チャールズ・ドジソン)は、『不思議の国のアリス』を書いた野郎としてよく知られているが、実は数学者でもある。オックスフォードで数学を教えていたというから立派なものだ。

その立派なドジソンが、中学生に分かりやすく教えるために、ユークリッド幾何学を台本形式に落としこんだのが、この本だ。だが待ってほしい、勤務先が大学なら中学生は関係ないよね?

ところでドジソンには写真趣味があり、お気にの被写体はアレクサンドラ・キッチン(ドジソンとは32歳差)だった。まったく偶然だとは思うんだが、『ユークリッドと彼の現代のライバルたち』は1879年に出版され、執筆時期はちょうどアレクサンドラが中学生の頃なんだよな。いやー、不思議だなー(棒)。

まさか断られることになる水着写真をお願いするために……いやいやいや、やっぱ常識的にありえないな。オックスフォードの先生が32歳差の中学生相手(しかも同僚の娘)にとか、絶対ねーわ。あ、そうそう「Alexandra Kitchin」でイメージ検索するの禁止な。絶対やったらダメだからな。俺は警告したぞー。

ユークリッド幾何学を中学生にどのように教えるべきか、ルイス・キャロルが演劇台本の形を借りて縦横に論じる。初の日本語全訳。

ユークリッドと彼の現代のライバルたち

ユークリッドと彼の現代のライバルたち