BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

『みんなの家事ブック - 本多さおりの「家事がしやすい」部屋探訪』本多さおり

『みんなの家事ブック - 本多さおりの「家事がしやすい」部屋探訪』本多さおり

他人の部屋を訪ねるのは面白い。刑事気分を味わえる。住んでる奴の性格や価値観、暮らしぶりを、そこにあるモノから読み解いていく。

「なるほど、遮光カーテンか。丈が長いのはわざとだな。夜更かしするか、もしくは真っ暗じゃないと寝れないタイプだろ?」
「それ、安かったから適当に買ったやつ。サイズまちがって、そのまま放置してる」
「クローゼットの扉を開けっ放しにしているな。隣が浴室だからパーテーション代わりか」
「そこ、湿気がたまりやすいからカビ予防」

とまあ、ざっとこんな具合だ。このケースでは、部屋の主がとくに深い考えなしに暮らしていることが分かるだろう(震え声)。

さて本書は、家事のしやすさに着目した部屋探訪本だ。視点からして「コイツできる!」と思い、著者を調べてみたら、やはり整理・収納の分野では有名な奴らしく、名を本多さおりという。どうやら今作は、前に出版された『家事がしやすい部屋づくり』の番外編みたいな位置づけ。

ちなみに、家事のしやすさに注目した点を、俺が重視した理由は単純。家事がしやすいためには、そのための動線を確保し、適材適所なモノの配置と、ルーチンをうまく回すための工夫が必要になってくる。そこには合理的でありつつ柔軟な思考が欠かせない。そして、そういった部屋を訪ねられるということは、その背後にある思考を瞬時に読み解けることに他ならず、つまりは「デキる奴」にしかマネできない。

がんばりすぎて疲れてしまう家事、ラクに、快適にこなす工夫とは?

マンネリ化している家事に、あたらしい風をもたらせてくれる、ヒントがたくさん詰まった一冊です。

みんなの家事ブック -本多さおりの「家事がしやすい」部屋探訪-

みんなの家事ブック -本多さおりの「家事がしやすい」部屋探訪-