BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

『数寄語り』潮田洋一郎

『数寄語り』潮田洋一郎

狭くて、深くて、滅法カネのかかる世界、数寄。興味本位で覗いてみるなら、この本なんかお手ごろだ。LIXILグループ会長である潮田洋一郎の、一般人には絶対に手の届かないコレクションを、サクッとチェックできる。

創業者の潮田健次郎が破天荒な人だったから、それにならって数寄の世界にも新風をどんどん吹き込んで欲しい。この方面は、だいぶ東アジアに偏りがちなので、もっと範囲を広げてもいいと思うんだよな。例えば、数寄がSukiとして国外でも通じるスケールで。

著者所蔵の美術館級名物道具で構成する茶事を通じて現代の数寄を浮かび上がらせる。

臨場感あふれる茶事の客は、林屋晴三氏を筆頭に、藤田一照氏、佃一輝氏、樂吉左右衛門氏、池田巌氏、千宗屋氏、樂篤人氏という豪華な面々。

数寄語り

数寄語り