『アインシュタインとヒトラーの科学者 - ノーベル賞学者レーナルトはなぜナチスと行動を共にしたのか』ブルース・J・ヒルマンほか
『アインシュタインとヒトラーの科学者 - ノーベル賞学者レーナルトはなぜナチスと行動を共にしたのか』ブルース・J・ヒルマン/ビルギット・エルトル=ヴァグナー/ベルント・C・ヴァグナー
ヒトラー側についたノーベル賞物理学者フィリップ・レーナルトのことを知らなかったので、とりあえず軽く経歴を見てみた。ふむ。反ユダヤ主義とドイツ・ナショナリズムにどっぷり浸ってるな。ナチスの科学者として理想的なんじゃないか。まるで絵に描いたようなナチ野郎だ。
「頭脳は明晰なのに、根っこのところでバカ」という人間は、科学者に限らず見受けられる。レーナルトがそういうヤツだったのは、人類にとって幸運だったかもしれない。周囲は迷惑しただろうが、レーナルトがそんなキャラだったおかげで、科学的にナチスはトップを走れなかった。しかし科学に国籍とか民族とか主義主張は関係ないのに、そんな初歩的なところが分からないとは、相当なバカだよな。
「アインシュタインのようなユダヤ人のインチキ科学者を認めるわけにはいかない」
ヒトラーの科学顧問となったノーベル賞物理学者フィリップ・レーナルト。彼とアインシュタインとの確執から生まれた大きな溝が、その後の科学の流れを変えてしまったのだ。
アインシュタインとヒトラーの科学者: ノーベル賞学者レーナルトはなぜナチスと行動を共にしたのか
- 作者: ブルース・J.ヒルマン,ビルギットエルトル=ヴァグナー,ベルント・C.ヴァグナー,Bruce J. Hillman,Birgit Ertl‐Wagner,Bernd C. Wagner,大山晶
- 出版社/メーカー: 原書房
- 発売日: 2016/02/25
- メディア: 単行本
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