BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

『マティスの切り絵と挿絵の世界』海野弘

マティスの切り絵と挿絵の世界』海野弘

晩年のマティスがハマった切り絵をまとめた一冊。個人的には油絵のマティスよりか、切り絵のマティスのが全然好み。世間的にはどうだか知らないが、こっちの方がよりマティスらしさが出てると思う。色彩と輪郭がいっそうシャープで、それでいて軽やか。もくもくとハサミを動かして、床に紙を散らかしてるマティスの写真なんかを見ても、油絵より切り絵の方を本人も楽しんでたんじゃないか。

切り絵でポイント高いと思うのは、「これなら自分でも作れるんじゃね?」と勘違いさせるところ。実際、適当な厚紙を用意してチョキチョキやれば、それっぽいものが仕上がるのもいい。友達に見せたら「マリメッコみたい」って言われたけどな。いいんだよ、本人が楽しければ!

色とりどりの小さな紙片から、愛と歓び、光と音楽がひびき合う、マティスの夢の世界。

マティスの切り絵と挿絵の世界

マティスの切り絵と挿絵の世界