『日本を救う数式』柳谷晃
『日本を救う数式』柳谷晃
タイトルの気概がすばらしい。実際に日本を救える数式が存在するのか知らないが、そんなのに関係なく心意気が上等。著者の柳谷晃は、かつて『情熱大陸』に出たことがあり、なかなかの変人だったのも好印象。目の奥で笑いながら、世の中のあれこれと数学を結びつけてたのが記憶にある。本書も目をキラキラさせながら書いたんだと思う。
節操なく自分の分野と絡めていくスタイルは、生真面目な連中には嫌われるんだろうが、俺は好き。専門バカというと、一般には自分の専門だけに引きこもり、他のことには一切無関心な学者を指すように思うが、こういう奴にこそ使ってもらいたい。そして、真に愛すべき専門バカとは、そんな野郎のことではないか。
本当に怖いのは貧困や失業ではなく、知識不足とその結果の不平等であることを、むずかしい計算は使わず、やわらかい口調で説明します。
データの本質を見きわめて自分自身で考えることの重要性を促し、持続可能な日本経済のあり方を説きます。
- 作者: 柳谷晃
- 出版社/メーカー: 弘文堂
- 発売日: 2016/02/29
- メディア: 単行本
- この商品を含むブログを見る