『トランパー - 伊予吉田の海運偉人伝山下亀三郎と山下学校門下生』宮本しげる

タイトルにある「トランパー」とは、海運用語で船会社が運航する不定期船サービスの俗称で、海のタクシーとでも考えるといい。山下亀三郎は愛媛生まれの実業家で、山下汽船（現在の商船三井）創業者。「海運王」とも呼ばれていたらしい。そのものズバリ『海運王 - 山下亀三郎』という本もある。

百田尚樹の『海賊とよばれた男』もそうだが、海運で成功した人間には、どこか破天荒なところがあるように思う。本書の表紙は、その空気感を伝えようとしたものだろう。出版社は愛媛新聞サービスセンター。やっぱこういう本は、地元から出てくるとアツくていいよな。なお、著者である宮本しげるは、任天堂の宮本茂とは無関係。