BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

『阪神タイガース「黒歴史」』平井隆司

阪神タイガース黒歴史」』平井隆司

国内外でいかなる出来事があろうとも、トップに阪神タイガース関係の記事を持ってくる、信念のブレない新聞デイリースポーツ。そのデイリーで虎番をしていた著者が阪神タイガース黒歴史をまとめたもの、それがこの一冊だ。

タイガースなら黒歴史に困ることはないだろうが(むしろ豊富すぎる?)、どうしてだか一貫して人気のある球団だ。おそらくそれは、負けても華があるからで、それが判官贔屓の琴線に触れる。毎年夏に「死のロード」が始まると、阪神ファンは困った顔をしつつ、どこか嬉しそうだ。そして負けが込んでくると、おかしなことに一種のカタルシスでも味わっているような、恍惚とした表情すら浮かべてくる。野球ファンならずとも理解しがたい心理だ。

だがそこに阪神ファンであることの醍醐味があるはずで、そんな虎党たちにとって、黒歴史は実は消し去りたいものではなく、妖しく輝くもうひとつの栄光であるように思う。

「伝説の虎番」と呼ばれ、デイリースポーツ元記者である著者が、阪神タイガースの数々のお家騒動から敗北、思わず涙を誘う逸話まで、その目で見た「黒歴史」の裏まで全部書く。

阪神タイガース「黒歴史」 (講談社+α新書)

阪神タイガース「黒歴史」 (講談社+α新書)

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