『なぜ? からはじまる歎異抄』武田定光
『なぜ? からはじまる歎異抄』武田定光
いいアプローチの『歎異抄』入門書だと思う。ちなみに『歎異抄』は、「なぜ?」から始まって、そのまま終わらないディープな本なので、「なるほど! わかった!」という風に解説する本があったら、それはインチキなニセモノだと覚えておくといい。
『歎異抄』は、ずっと「なぜ?」を問い続けるためのツールとも言えるかもしれない。だいたい、書かれてることがムチャクチャだからな。しかし、その理不尽なまでのムチャクチャこそが『歎異抄』の醍醐味だろう。それに耐えられないメンタルの持ち主は近寄らない方がいい。著者は『親鸞抄』『新しい親鸞』『歎異抄の深淵』など、親鸞関係の著作の多い武田定光(因速寺住職)。東本願寺出版から。
「なぜ悪人こそが救われる?」「なぜ故人の供養のために念仏しない?」、これらの「なぜ」に一つ一つ立ち止まり、そこには古典を古典として終わらせない、現代を生きる私たちの道標となる真実があります。
- 作者: 武田定光
- 出版社/メーカー: 東本願寺出版
- 発売日: 2016/02/20
- メディア: 新書
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