BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

ライフハック

『あなたの魅力を爆発させる方法』山田マキ

『あなたの魅力を爆発させる方法』山田マキ いかにも狙ってそうなタイトルとは裏腹に、老若男女を問わず好まれる魅力を探った渋い本。「人の魅力とは何か?」と考えれば、最終的に表面的なアレコレはすべてそぎ落とされ、その人の素があっけらかんと出ている…

『影響力の心理 - The Power Games』ヘンリック・フェキセウス

『影響力の心理 - The Power Games』ヘンリック・フェキセウス わりかし、「なるほど」と思える事例が並ぶ。「弱みを見せたほうが信頼される」、「共通点があると影響力が格段に上がる」、「人は集団になると簡単に操られる」などなど。その一方で、「人を褒…

『プライオメトリック・トレーニング』ドナルド・チュー/グレゴリー・マイヤー

『プライオメトリック・トレーニング』Donald.A.Chu/Gregory.D.Myer 日本では、いまだあまり馴染みのないプライオメトリック(Plyometrics)の本。瞬発力を求められる競技において、アスリートの筋力を最適化させるトレーニングとでも考えるといい。筋収縮…

『できる大人の「一筆添える」技術』むらかみかずこ

『できる大人の「一筆添える」技術』むらかみかずこ これは分かる。ただ仕事を頼むんじゃなくて、ほんの一言そえるだけで、グッとコミュニケーションは円滑になる。モチベーションも変わってくる。文書でも事情は同じで、「これとこれ、明日までにお願いしま…

『売れるハンドメイド作家の教科書』中尾亜由美

『売れるハンドメイド作家の教科書』中尾亜由美 「ネットでお小遣い稼ぎ!」といえば、アフィリエイトやオークション、ポイントサイト、ブログライターに内職系ビジネスなどが知られているが、どれもこれも基本的には稼げない。徒労という言葉が一番しっくり…

『仕事の壁にぶつかった僕に、たとえば宇宙人なら何を教えてくれるだろう?』森まりも

『仕事の壁にぶつかった僕に、たとえば宇宙人なら何を教えてくれるだろう?』森まりも どこから突っ込めばいいのか分からないが、まあ色いろヒドい。いちおうビジネス自己啓発書? 表紙イラストは、しりあがり寿。タイトルはラノベ風。宇宙の彼方にある誕生…

『話がつまらないのは「哲学」が足りないからだ』小川仁志

『話がつまらないのは「哲学」が足りないからだ』小川仁志 ちょっとした雑談からでも、その人の教養なり、性格なり、センスなりが分かってしまう。そして、たしかに哲学のないヤツの話は、決まってつまらない。しかし哲学の知識があれば、あるいは哲学の小ネ…

『超一流の謝り方』千田琢哉

『超一流の謝り方』千田琢哉 タイトルにある通り、これは超一流の謝り方について書かれた本である。やはり超一流と言えども、うっかりミスや不手際と無縁ではないのだろう。そう考えると、なかなか趣きのある題名である。総合法令出版から出てるのも面白い。…

『今までにないスイーツの発想と組み立て - 素材を活かした組み合わせのアイデアとテクニック』吉田菊次郎/中西昭生

『今までにないスイーツの発想と組み立て - 素材を活かした組み合わせのアイデアとテクニック』吉田菊次郎/中西昭生 IBMがシェフ・ワトソンを作るよりもずっと以前、スペイン伝説のレストラン「エル・ブジ(El Bulli)」では、鬼才フェラン・アドリアが極め…

『話しかけなくていい! 会話術』木村隆志

『話しかけなくていい! 会話術』木村隆志 「話しかけることで会話は始まる」と思っていたので、タイトルには困惑した。しかし言われてみれば、「話しかけられて始まる会話」も少なくないし、それを自らコントロールできているとしたら、ひとつの立派な会話…

『インスタント リア充 - 人生に「いいね!」をつける21の方法』地主恵亮

『インスタント リア充 - 人生に「いいね!」をつける21の方法』地主恵亮 つい先日、太宰治の次女で作家の津島佑子が亡くなった。R.I.P.さて、太宰と言えば、私小説だ(もちろん作風はこれに限らないが、一般的なイメージとして)。そう、自身のプライバシー…

『自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80』池谷裕二

『自分では気づかない、ココロの盲点 完全版 本当の自分を知る練習問題80』池谷裕二 認知症の老人をカモるのは倫理的にNGだろう。人としてやっちゃいけない気がする。だが一方で世の中には、認知バイアスを利用して人をカモろうとする商売が少なくない。俺に…

『みんなの家事ブック - 本多さおりの「家事がしやすい」部屋探訪』本多さおり

『みんなの家事ブック - 本多さおりの「家事がしやすい」部屋探訪』本多さおり 他人の部屋を訪ねるのは面白い。刑事気分を味わえる。住んでる奴の性格や価値観、暮らしぶりを、そこにあるモノから読み解いていく。俺「なるほど、遮光カーテンか。丈が長いの…

『並べて、焼けるの待つだけほったらかしオーブンレシピ』新田亜素美

『並べて、焼けるの待つだけほったらかしオーブンレシピ』新田亜素美 あまりにも気取らないタイトルだ。体裁も何もあったもんじゃない。口に出してみるとよく分かる。 「並べて、焼けるの待つだけ、ほったらかし」この手の料理本は、どうやら昨今のトレンド…

『自分を開く技術』伊藤壇

『自分を開く技術』伊藤壇 サッカー選手を引退してからの中田英寿は、旅人として生きることにした。しかし伊藤壇は、その道を選ばなかった。旅人のようなサッカー選手になることを決意したのだ。まるで気ままなバックパッカーよろしく、モルディブ、ブルネイ…

『松平家のおかたづけ』松平洋史子

『松平家のおかたづけ』松平洋史子 近藤麻理恵の『人生がときめく片づけの魔法』は、英語版(The Life-Changing Magic of Tidying Up)が出され、ついに海外でのセールスが100万部を突破した。また中国でも「断捨離(断舍离)」が、おととし流行語となった。…

『育てにくい男の子 ママのせいではありません - イライラがニコニコにかわる7つのコツ』おおた としまさ

『育てにくい男の子 ママのせいではありません - イライラがニコニコにかわる7つのコツ』おおた としまさ 「女の子の育て方」って育児本は、それほど見ないが、反対に「男の子の育て方」本は数多い。やっぱ男の子への接し方に戸惑う母親が少なくないんだろう…

『まずは「ドジな話」をしなさい』 梶原しげる

『まずは「ドジな話」をしなさい』梶原しげる それほど親しくない人間と仲良くなるとき、鉄板ネタとなるのが、間抜けな失敗談であり、笑える勘違い話であり、要はドジな話だ。そのことは十分に頭で分かってるつもりではいても、打ち解ける前の空気で、そうい…

『あなたを変える魔女の生き方』 西村佑子

『あなたを変える魔女の生き方』 西村佑子 魔女といっても美魔女とかの方面ではない。本物の魔女だ。何しろ書き手の西村は、およそライフワークと言っても差し支えないほど、魔女に入れ込んでる奴で、カタい魔女本をいくつも出してる。それだけでなく、グリ…

『400のプロジェクトを同時に進める - 佐藤オオキのスピード仕事術』 佐藤オオキ

『400のプロジェクトを同時に進める - 佐藤オオキのスピード仕事術』 佐藤オオキ バルミューダやプラスマイナスゼロ、無印良品を絶賛する奴でも、佐藤オオキのnendoになると、いささか歯切れが悪い。評価しないわけではないが、決して絶賛することはない。そ…

『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』 小澤竹俊

『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』 小澤竹俊 乱暴にくくるとライフハック本に分類されるだろうけど、このタイトルの元ネタってルキウス・セネカ(ローマ皇帝ネロの家庭教師)だよな。言い回しは多少ちがうかもしれないが、確かこんなこと言ってた…

『バカ田大学 入学試験問題 冷やし中科』講談社

『バカ田大学 入学試験問題 冷やし中科』講談社 この手の本には、律儀にもエイプリルフールに冗談を飛ばすマジメと同種の、猛烈な寒気を覚えるので、近寄らないようにしている。しかし前評判をくつがえして、『おそ松さん』は意外にもサムくないらしいので、…

『金利を見れば投資はうまくいく』 堀井正孝

『金利を見れば投資はうまくいく』 堀井正孝 日銀がマイナス金利に踏み切ったことで、銀行セクターは阿鼻叫喚状態だ。ヘタすりゃ倒産するところも出るんじゃねーの?というように、金利は重要なので、この本に軽く目を通すのもいいかもしれない。表紙はいさ…

『心を軽くする超戦略的「人間関係」論』 小田幸平

『心を軽くする超戦略的「人間関係」論』 小田幸平 すごくないのに、すごい本。いや、すごくないのが、すごい本とすべきか?打率1割台で、レギュラーとしては固定されず、それでいて17年間も二番手以下のキャッチャーとして、プロ野球の世界を生き延びた著者…

『本番に強くなる! - 演奏者の必勝メンタルトレーニング』 ドン・グリーン

『本番に強くなる! - 演奏者の必勝メンタルトレーニング』ドン・グリーン どれどれ、ジュリアード音楽院のメソッドか。お手並み拝見といこうじゃないか。本番へのカウントダウンで20日前は……「契約書に署名する」! やられた。そこからメンタルトレーニング…

『見えない私の生活術』 新納季温子

『見えない私の生活術』新納季温子 何気にすごい本だと思う。「視覚障害者にどう接するか?」みたいなのは多いが、「どう生活しているか?」にフォーカスしたものは、俺は読んだことない。でも本当はそこがスタート地点であるべきで、そうか、目が見えてない…

『なんでも英語で言えちゃう本』 青木ゆか

『なんでも英語で言えちゃう本』青木ゆか タイトルで軽く言い切ってるのが痛快。著者は『ずるいえいご』の青木ゆか。日本経済新聞出版社から出てるので、急な海外出張が決まって切羽詰まったビジネスパーソン()が手にしてそう。内容的にはユルめのグロービ…

『研究者としてうまくやっていくには - 組織の力を研究に活かす』 長谷川修司

『研究者としてうまくやっていくには - 組織の力を研究に活かす』長谷川修司 名門ブルーバックスから世渡りの本が出るとは、これは一体どういうことだ(困惑)。ネタとしては面白いが、悲しい気分になってくる。それだけ研究職の現状は厳しいってことか。 学…

『自由に生きる』 プラユキ・ナラテボー

『自由に生きる』プラユキ・ナラテボー 埼玉出身のプラユキ・ナラテボー新刊。ヘンな経歴のわりに、本人はいたって邪気のない顔をしてるので、あちこちで頭をぶつけながら苦労したんだろうな。自由をつかむのは楽じゃない。 タイの森林僧院と日本を往復して…

『物を作って生きるには - 23人のMaker Proが語る仕事と生活』 John Baichtal

『物を作って生きるには - 23人のMaker Proが語る仕事と生活』John Baichtal オライリーのMake:Japan Booksシリーズ新刊。翻訳は野中モモ。日本語版の追加エッセイとインタビューのメンバーが微妙なレベルで豪華。べつに物を作って生きようとは思わないが、…