BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

2016-01-01から1日間の記事一覧

『犯罪の世間学 - なぜ日本では略奪も暴動もおきないのか』佐藤直樹

『犯罪の世間学 - なぜ日本では略奪も暴動もおきないのか』佐藤直樹 世間が犯罪を抑制するならば、世間が崩壊したら犯罪が横溢するって話か? いや、違うようだな。なるほど、そういう話か。オッケー、把握した。 日本独特の秩序で法のルール以前に私たちを…

『一般意志2.0』東浩紀

『一般意志2.0』東浩紀 あずまんの文庫化きてた。 「空気」を技術的に可視化し、合意形成の基礎に据える新しい民主主義を構想できないか。 ルソーの一般意志を大胆に翻案し、日本発の新しい政治を夢想して議論を招いた重要書。 一般意志2.0 ルソー、フロイト…

『アメリカの真の支配者 - コーク一族』ダニエル・シュルマン

『アメリカの真の支配者 - コーク一族』ダニエル・シュルマン アメリカで最も嫌われているファミリーらしい、「現代版ロックフェラー家」のコーク一族(Koch family)に迫る。タイトルの「アメリカ真の支配者」という表現は眉唾だろうが、私企業が政治道楽に…

『レコードは風景をだいなしにする』デイヴィッド・グラブス

『レコードは風景をだいなしにする』デイヴィッド・グラブス デューク大学から出版された表紙がえらくカッコいい。どうよ? むしろ原著のが欲しいな。 「録音」に不向きでLPやCDを聴くことで追体験できるものではない音楽の録音物に録音されているものとは一…

『お客を増やす努力をやめなさい!』池田順一

『お客を増やす努力をやめなさい!』池田順一 いかにも胡散くさいタイトル。出版社が日経BPということで、とりあえずチェックしてみたが、あれ? 意外といい本なんじゃね? ふたつのシンプルな質問は、たしかに的を射てる。 「顧客を増やすための値下げ→利益…

『政治行動論 - 有権者は政治を変えられるのか』飯田健/松林哲也/大村華子

『政治行動論 - 有権者は政治を変えられるのか』飯田健/松林哲也/大村華子 タイトルに垣間見える選挙への絶望感がいい。よほど深く絶望していなければ、こんなサブタイトル付けないだろ? 有斐閣から。 選挙の際に、私たちはどのようにして政治家や政党を…

『心のなかを描きたい!』小池寿子

『心のなかを描きたい!』小池寿子 絵画入門かくあるべし。子供向け「美術っておもしろい!」シリーズの第四弾。ド直球なタイトルが胸を打つ。初期衝動で筆を握るのが、もっともまっとうな絵画のあり方なはず(それに応えられる入門書の少なさといったら……)…