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『進め!! 東大ブラック企業探偵団』大熊将八 こういう本を書くのは、青山や明治のイメージがあったけど(慶応でも可)、東大ってのが時代を感じる。日本経済の末期的な様相。表紙のユルさに反して、企業分析はしっかりしてる。ノベライズなので、ノンフィク…
『組み立て×分解! ゲームデザイン - ゲームが変わる「ルール」のパワー』渡辺訓章 ケイティ・サレンとエリック・ジマーマンによる名著『ルールズ・オブ・プレイ』のことを思い出した。あれは解剖学のようにゲームを説明し尽くそうとした、クッソ真面目な(…
『阪神タイガース「黒歴史」』平井隆司 国内外でいかなる出来事があろうとも、トップに阪神タイガース関係の記事を持ってくる、信念のブレない新聞デイリースポーツ。そのデイリーで虎番をしていた著者が阪神タイガースの黒歴史をまとめたもの、それがこの一…
『鳥ってすごい!』樋口広芳 日曜は食後に『ダーウィンが来た!』を見ることが多いが、家の連中はこの番組のおもしろさがまったく分からないようで、「そんな動物番組の何がいいの?」とまで言われる始末。すっげー面白いのになー。とりわけバイオミメティク…
『完全なる投資家の頭の中 - マンガーとバフェットの議事録』トレン・グリフィン パンローリング社の「ウィザードブック」シリーズには、時としてこういう本物が紛れ込むから侮れない。ウォーレン・バフェットとバークシャー・ハサウェイについては説明不要…
『確率論を信じて世界50か国のカジノで計8億円を稼いだ僕の人生』野口健司 「おかしいな? 確率論だけでカジノには勝てないはずだが……」と思ったら、この書き手の野口はカウンティングをやってるようだ。あー、はい。全部一瞬で納得できた。そりゃ確率論で勝…
『犬と、走る』本多有香 タイトルから、「犬とジョギングする本かな?」とか「アジリティの本かな?」とか思ってしまいそうだが、そんなのではなく、世界一過酷とされるユーコン・クエスト(犬ぞりレース)の本である。そして著者は、日本人女性で初めてユー…
『2020年の大学入試問題』石川一郎 ほぼ大学全入時代となって久しく、入試は大きく変わらなければならないが、その意味を世間はまるで分かっていない。これまでのように産学官に優秀な人材を送り込むため、その見極めとしての入試は、さほど変わらなくてよい…
『美学』アレクサンダー・ゴットリープ・バウムガルテン バウムガルテンの大書にして古典の『美学』全訳が初の文庫化。美学の創始者とされ、本書がなければ、カントによる『判断力批判』にせよ、ヘーゲルの『美学講義』にせよ、この世に出てこなかったとされ…
『話しかけなくていい! 会話術』木村隆志 「話しかけることで会話は始まる」と思っていたので、タイトルには困惑した。しかし言われてみれば、「話しかけられて始まる会話」も少なくないし、それを自らコントロールできているとしたら、ひとつの立派な会話…
『宿澤広朗 - 運を支配した男』加藤仁 ラグビーで日本がスコットランドに勝った過去を知らなかった。そんな番狂わせがラグビーでも起こりうるんだな。というか、そのレベルの大金星は、運を支配して実現できるものなのか?宿澤という人物をまったく知らなか…
『「感動」ビジネスの方程式 - 「おもてなし」を凌駕する驚異の手法』杉元崇将 泣ける話、腹立たしい話のテンプレートは、さほど手間をかけずに作れるだろう。では、「感動する話は?」となると、幅が広すぎて、たじろいでしまう。しかし「客目線で感動する…
『スタンフォード大学 - 夢をかなえる集中講義』ティナ・シーリグ クリエイティビティだの、イノベーションだの連発してる奴に限って、クソみたいな企画を、さも大層なものであるかの如く説明したがる。この現象は何と呼べばいいんだろう。「バカ丸出し」と…
『影の権力者 - 内閣官房長官菅義偉』松田賢弥 しまった、またもや現役の政治家に関する本だ。だが安心してほしい。この本では、政治家 菅義偉に迫れていないのだ。政治ジャーナリスト松田賢弥としては、痛恨のミスであるように思える。レビューもさんざんだ…
『世界を動かす少数民族』高やすはる 世界を動かすような少数民族が40も存在するか? 盛ってる気がするぞ。しかし、いくらか誇張があるにせよ、そういった少数民族の話が聞けるんなら耳を傾けよう。だいたいにおいて少数民族は、世界に動かされる側だからな…
『akiico hair diary 毎日かわいいヘアアレンジ』田中亜希子 女たちのヘアアレンジとは何か? それは断じて間違い探しではない。「今日のその髪かわいいね!」と男たちが気軽に言えるようにするための心遣いなのだ。よって、アレンジ変えてきたのに、それを…
『シャルリとは誰か? - 人種差別と没落する西欧』エマニュエル・トッド 「エマニュエル・トッドの新刊ね。また新書が出てたんだ」と、ふつうに思ってしまうが、よくよく考えれば、あまりふつうのことではない。トッドの母国でもペーパーバックは出ているも…
『シャーロック・ホームズの思考術』マリア・コニコヴァ 誰かの思考術をトレースするのは面白い。そいつがどう感じて、どう考え、どう動いたか。そこが分かると、俄然たのしくなる。その相手がホームズともなれば、なおさらだ。ただし、シャーロキアンは世界…
『韓流スターと兵役 - あの人は軍隊でどう生きるのか 』康 熙奉 ファン目線で兵役を見つめる健全な本。そういうイベントとしての兵役と言った方がいいのか? 腰帯の情報が完全にファンブック。ターゲットにしている読み手と、その読み手が求めてる情報を、ち…
『松平家のおかたづけ』松平洋史子 近藤麻理恵の『人生がときめく片づけの魔法』は、英語版(The Life-Changing Magic of Tidying Up)が出され、ついに海外でのセールスが100万部を突破した。また中国でも「断捨離(断舍离)」が、おととし流行語となった。…
『育てにくい男の子 ママのせいではありません - イライラがニコニコにかわる7つのコツ』おおた としまさ 「女の子の育て方」って育児本は、それほど見ないが、反対に「男の子の育て方」本は数多い。やっぱ男の子への接し方に戸惑う母親が少なくないんだろう…
『まずは「ドジな話」をしなさい』梶原しげる それほど親しくない人間と仲良くなるとき、鉄板ネタとなるのが、間抜けな失敗談であり、笑える勘違い話であり、要はドジな話だ。そのことは十分に頭で分かってるつもりではいても、打ち解ける前の空気で、そうい…
『400のプロジェクトを同時に進める - 佐藤オオキのスピード仕事術』 佐藤オオキ バルミューダやプラスマイナスゼロ、無印良品を絶賛する奴でも、佐藤オオキのnendoになると、いささか歯切れが悪い。評価しないわけではないが、決して絶賛することはない。そ…
『今日が人生最後の日だと思って生きなさい』 小澤竹俊 乱暴にくくるとライフハック本に分類されるだろうけど、このタイトルの元ネタってルキウス・セネカ(ローマ皇帝ネロの家庭教師)だよな。言い回しは多少ちがうかもしれないが、確かこんなこと言ってた…
『テキスト アンソニー会計学』 ロバート・アンソニー/レスリー・ブライトナー 著者のロバート・アンソニー(※英Wikipedia)は、ハーバード・ビジネス・スクールの教授を40年以上にわたって務めた管理会計の大家。本人の名前が学名に入っちゃってるんだから…
『愚か者』 松田公太 現役の政治家が書いた本は、あまり紹介したくない。そういうのとは距離を置きたいからだ。ただし松田公太は、政治家としてよりか、人間としてのキャラが立ってるので、自分ルールに反して取り上げることにした。なお、政治的な主義主張…
『エンジニアのためのGitの教科書 - 実践で使える! バージョン管理とチーム開発手法』 河村聖悟/太田智彬/増田佳太ほか まったくGitとは無縁の生活を送っている俺だが、何だかんだで気になる。というのも、Gitはプログラム管理に特化してるものの、寄って…
『FUCK IT - 「思い込み」をぶっこわせ!』ジョン・C・パーキン このタイトルは「ファック・イット」と読み、「ファック・アイティー」ではない。つまり情報技術を批判する本ではない。メンタル本に分類されるだろう。世界22カ国でベストセラーになったらし…
『通訳ガイドというおしごと』島崎秀定 観光政策と円安で、外国人観光客が目に見えて増えた。うっすら通訳ガイドに憧れる奴も少なくないだろう。そんな時には、この本だ。語学のアルクから出てるから、人選クオリティ的にも問題ないだろう。ただ通訳ガイド一…
『教えてゲッチョ先生! - 昆虫のハテナ』盛口満 盛口満は多くの本を出しているが、どれでもいいから適当に一冊を手に取ると、「この人、ガチだわ……」というのが分かる。さかなクンに近い。無類の生物好き。ほんと見境がない。そして博学でありながら、スタ…