はてな
『バイエルの謎 - 日本文化になった教則本』安田寛 「とりあえずビール」と同じように、ピアノを始めるとなると、「まずはバイエル」というスタンダードが日本には定着している。その一方で、なぜビールなのか、なぜバイエルなのか、そもそもビールとは何か…
『なぜ? からはじまる歎異抄』武田定光 いいアプローチの『歎異抄』入門書だと思う。ちなみに『歎異抄』は、「なぜ?」から始まって、そのまま終わらないディープな本なので、「なるほど! わかった!」という風に解説する本があったら、それはインチキなニ…
『仕事の壁にぶつかった僕に、たとえば宇宙人なら何を教えてくれるだろう?』森まりも どこから突っ込めばいいのか分からないが、まあ色いろヒドい。いちおうビジネス自己啓発書? 表紙イラストは、しりあがり寿。タイトルはラノベ風。宇宙の彼方にある誕生…
『なぜオーストリアは森でエネルギー自給できるのか - ヨーロッパ・バイオマス産業リポート』西川力 木質バイオマスのことを知らなかったので調べてみたら、意外と日本は健闘してた(国内で木質バイオマスが、ほとんど注目されてない割に)。林野庁のデータ…
『アインシュタインとヒトラーの科学者 - ノーベル賞学者レーナルトはなぜナチスと行動を共にしたのか』ブルース・J・ヒルマン/ビルギット・エルトル=ヴァグナー/ベルント・C・ヴァグナー ヒトラー側についたノーベル賞物理学者フィリップ・レーナルトの…
『なぜあの人は中学英語で世界のトップを説得できるのか - 孫正義のYesと言わせる技術』三木雄信 なぜかタイトルで軽くディスられる孫正義。書き手の三木は、社長室長の頃に孫正義と間近に接していた。それでいて、誰もが思っていて、口にできなかったことを…
『食の社会学 - パラドクスから考える』エイミー・グプティル/デニス・コプルトン/ベッツィ・ルーカル 食卓もまたグローバリズムの縮図だ。世界各地から運ばれてきた食材が並ぶ。アメリカであれば、その多様性は日本の比ではない。それでいて貧相なメニュ…
いよいよ本日、はてな(3930)がマザーズに上場することになりました。「この機会にはてな株を購入しようかな?」と素朴に思ってる人も多いでしょう。そんな人に向けた、おそろしく初歩的なエントリを書きました。はてな株に興味がない方は無視してください…
『今日も猫背で考え中』太田光 特にこの本を紹介する予定はなかったが、今日は2月22日でネコの日(ニャン・ニャン・ニャン)だったから、猫に関係しそうな本を一冊くらいブッ込んでおきたかった。とりあえずタイトルに「猫」が含まれてるだろ? ついでに投稿…
『テロの文学史 - 三島由紀夫にはじまる』鈴村和成 作家たちは、なぜテロを描いてきたのか? この問いは、そんな難しいものに思えない。文学は弱者の立場から描かれがちだし、弱者が手にできる武器はそれほど多くなく、その中のひとつがテロであるので、結果…
『シャーロック・ホームズの思考術』マリア・コニコヴァ 誰かの思考術をトレースするのは面白い。そいつがどう感じて、どう考え、どう動いたか。そこが分かると、俄然たのしくなる。その相手がホームズともなれば、なおさらだ。ただし、シャーロキアンは世界…
『キリスト教と戦争』石川明人 バナナを見るとサルを連想するように、キリスト教と聞くと戦争をイメージしてしまう俺は、もう救いようがない。しかし同じ病を石川も抱えていたようだ。これで俺の罪深さも半分に減るんだろうか。誰もが疑問に思うであろう、キ…
『990円のジーンズがつくられるのはなぜ? - ファストファッションの工場で起こっていること』長田華子 ふだんの生活でバングラデシュを意識することはない。しかし家に一着くらいは、バングラデシュ製の服があるはずだ。この本は、そのバングラデシュにおけ…
『声の魔法のひみつ』藤野良孝 オノマトペ研究家である藤野良孝のスポーツ本。運動におけるオノマトペには、スピード、タイミング、勢い、ちから加減、リズム、タッチなどが圧縮されていて、実は情報量が多い。その活用に一理あるのは認めるし、過去の著作も…
『科学者、あたりまえを疑う』佐藤文隆 シンプルにおもしろそう。表紙イラスト太陽の脱力感がすばらしい。著者は仁科記念賞を受賞してる理論物理学者だが、この脱力感で仕事してたら最高すぎる。科学エッセイ。 科学の本質を見つめて、いま起きている社会の…
『DIALOG IN THE DARK - 暗闇の中の対話』ダイアログ・イン・ザ・ダーク ダイアログ・イン・ザ・ダークを紹介したかったので取り上げた。内容的には案内本ぽいので、これよりかは講談社現代新書から出てる『暗闇から世界が変わる』か、茂木健一郎が対談して…
『森は考える - 人間的なるものを超えた人類学』エドゥアルド・コーン 紹介文に示されている世界観がヤバい。ふつう人間は同じような世界観を生きてるもんだけど、ここで紹介されてるルナ人のそれは、現代日本人のものとは相当かけ離れてる。いくらか人類学…
『ぼくらの仮説が世界をつくる』佐渡島庸平 まさしくその通りなタイトル。世界は変わり続ける。それは仮説によって世界がつくり変えられるからだ。著者の佐渡島は、漫画『宇宙兄弟』や『ドラゴン桜』を手掛けた編集者であり、作家エージェント会社コルクを立…
『山崎亮とstudio-Lが作った 問題解決ノート』山崎亮/studio-L コミュニティ問題の解決、あるいはコミュニティの最適化を得意とする山崎の新刊。能天気なスタンスで難問に取り組もうとするのが気に入った。「どんな難題も解決できる!」とは俺は思わないが…
『キソニーとまぼろしの砂時計』竹吉俊輔/阿野幸一 今さら中学英単語に興味などまったくないが、このNHK出版からの刺客は何を仕掛けているのか。高度なゲーミフィケーションを英単語学習に謎解きゲーム形式で組み込んでいるんだろう、という辺りまでの予測…
『官僚はなぜ規制したがるのか レッド・テープの理由と実態』ハーバート・カウフマン 官僚制度の問題点を解消する手がかりを得ようとして、絶望することになる本。作者のカウフマンは1947年に亡くなっているので、いよいよ絶望的な気分になれる。そして紹介…
『不合理性の哲学 - 利己的なわれわれはなぜ協調できるのか』中村隆文 表紙やコピーからイヤでも伝わってくる名著感。新刊なのに風格ある。 われわれが日頃あたりまえに合理的な価値基準に基づいていると考えている物事は、本当に合理的なのだろうか? 合理…
『漫画原作者は一体「何」を書いているのか』猪原賽 存在するのは知っているが、具体的に何をやってるのか謎の職業、それが漫画原作者。放送作家にも似たようなイメージを持っている。で、実際のところ何を書いているのか? マンガの原作だけで15年間以上生…
『「なぜ」で始める要件定義』水田哲郎/松本隆夫 要件定義へのすばらしいアプローチ。まったく要件定義とは無関係な人生を送っていたとしても、いろいろ応用できるはず。『「なぜ」で始める○○○』みたいな具合に。演習問題付き。 この要望は何のため? もっ…
『犯罪の世間学 - なぜ日本では略奪も暴動もおきないのか』佐藤直樹 世間が犯罪を抑制するならば、世間が崩壊したら犯罪が横溢するって話か? いや、違うようだな。なるほど、そういう話か。オッケー、把握した。 日本独特の秩序で法のルール以前に私たちを…
『政治行動論 - 有権者は政治を変えられるのか』飯田健/松林哲也/大村華子 タイトルに垣間見える選挙への絶望感がいい。よほど深く絶望していなければ、こんなサブタイトル付けないだろ? 有斐閣から。 選挙の際に、私たちはどのようにして政治家や政党を…
『だれが幸運をつかむのか』山泰幸 山泰幸教授といっしょに昔話を読む。さて、そこに描かれる幸せの構造とは何か? よく知られる昔話の多くがハッピーエンドで終わる。この幸せの物語を構造分析で解き明かすと「贈与」「援助」「交換」といったキーワードが…