『人生の途上で聴力を失うということ』キャサリン・ブートン
『人生の途上で聴力を失うということ』キャサリン・ブートン
30歳で左耳の聴力が低下し、だんだんと右耳の調子も悪くなる。それから23年、補聴器なしで生活した無茶な作者。「さっさと補聴器を買えよ」って話だが、聴覚の衰えを長期間にわたって誤魔化しつづけたノウハウは単純にすごい。電話での会話が困難なら、ニューヨークタイムズの編集者として非常にマズいはずなのに、どうやって生き延びたんだ?
聞こえる右耳を使ってなんとか乗り切ってきたが、年齢とともに両耳の聴力はどんどん悪くなり、とうとう会議で、電話の向こうで、相手が何を話しているのかもわからなくなってしまう。それでも、出世競争から脱落したくない一心で、周囲に耳が聞こえにくいとはいえず、ごまかし続けてきたが、53歳でようやく補聴器ユーザーになり、数年後に人工内耳を埋め込み、リハビリに励んできた。
人生の途上で聴力を失うということ――心のマネジメントから補聴器、人工内耳、最新医療まで
- 作者: キャサリン・ブートン,ニキリンコ
- 出版社/メーカー: 明石書店
- 発売日: 2015/12/28
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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