BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

『道程 - オリヴァー・サックス自伝』オリヴァー・ サックス

『道程 - オリヴァー・サックス自伝』オリヴァー・ サックス

レナードの朝』、『妻を帽子とまちがえた男』、『音楽嗜好症』などで知られる、オビヴァー・サックスの遺作となってしまった自伝。自身の最期を予感して自伝を書いたのかもしれない。

生前のオリバーが、そっと患者たちに寄り添ったように、本書を通してその人生に寄り添えば、奴がどんなだったかを、より強く知ることができるだろうし、そいつは何よりの供養だろう。

ビッグデータでなく、個人の物語が大切だと説いたサックスの情熱的で中庸とは程遠く、おそろしく孤独でぎこちないけれど、魅力あふるる自身の「個人物語」。

道程:オリヴァー・サックス自伝

道程:オリヴァー・サックス自伝