『気候を人工的に操作する - 地球温暖化に挑むジオエンジニアリング』水谷広
『気候を人工的に操作する - 地球温暖化に挑むジオエンジニアリング』水谷広
サブタイトルに「地球温暖化に挑む!」とあるが、紹介されてる技術を見ると、「小惑星を砕いて宇宙にばらまく」、「宇宙からレーザーを照射」、「火山を人工的に噴火させる」等とあり、温暖化そっちのけで、ただエンジニアリングに淫している雰囲気が濃厚だ。素晴らしい。まるで後先のことを考えてなさそうなのも良い。
「もっとマジメに考えた方がよいのでは?」と良識派を気取る連中は言いたくなるだろうが、こういう思考実験はリミットをかけない方がいい。むしろ大ボラ合戦を推奨したい。突拍子もないアイディアの中から、ひとつでも使えるネタが見つかればいい。つまんねー横パスを延々と繋げていても意味はなく、それよりかダメ元でもシュートをガンガン放った方が点につながるのと同じだ。ただし自殺点にだけは気をつけたい。
壮大なペテンか、温暖化対策の切り札か──。奇抜なアイデア目白押しのジオエンジニアリング。その可能性と限界に迫る。
気候を人工的に操作する: 地球温暖化に挑むジオエンジニアリング (DOJIN選書)
- 作者: 水谷広
- 出版社/メーカー: 化学同人
- 発売日: 2016/01/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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