BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

2015-12-30から1日間の記事一覧

『ラテンアメリカ 21世紀の社会と女性』国本伊代

『ラテンアメリカ 21世紀の社会と女性』国本伊代 ラテンアメリカが「ジェンダー格差解消の先進地域」? ウッソだろ? と思ったら、ガチだった。 議席におけるパリティ(男女同数制)を法律で規定した国がすでに六カ国あり、アルゼンチン、ブラジル、チリでは二…

『だれが幸運をつかむのか』山泰幸

『だれが幸運をつかむのか』山泰幸 山泰幸教授といっしょに昔話を読む。さて、そこに描かれる幸せの構造とは何か? よく知られる昔話の多くがハッピーエンドで終わる。この幸せの物語を構造分析で解き明かすと「贈与」「援助」「交換」といったキーワードが…

『テロリストの息子』ザック・エブラヒム/ジェフ・ジャイルズ

『テロリストの息子』ザック・エブラヒム/ジェフ・ジャイルズ 今後もテロリストの息子が増えそうなので気になった。だが本来ならば、こういった「感動的な話」を称揚する以前に、誰かがテロリストとならざるを得ないような環境を(そしてその子供が差別され…

『ハンター・キラー』T・マーク・マッカーリー中佐/ケヴィン・マウラー

『ハンター・キラー』T・マーク・マッカーリー中佐/ケヴィン・マウラー 無人機で1400人を殺してる時点でほとんどサイコパス。パイロットのキチってる具合が気になる。「無機質な戦いの日々」ってコピーがイカす。 米軍の遠隔操縦航空機(RPA)戦闘プログラム…

『女性官僚という生き方』村木厚子/秋山訓子

『女性官僚という生き方』村木厚子/秋山訓子 すごろくの表紙がすごくダサい。村木厚子の無駄遣いだろ、これ。しかし「生き方をすごろくで表現しようとする姿勢が、ひょっとして女性官僚らしさなのか?」という偏見をもって読むと、逆におもしろそうな気がす…

『誰でもできるロビイング入門』明智カイト

『誰でもできるロビイング入門』明智カイト ロビイングというと、石油メジャーや全米ライフル協会や国際ヘッジファンドなどの活動(あるいは暗躍)が連想され、あまり良い印象は持たないだろう。だが本書でのロビー活動とは、そういったものとは一線を画す。…

『だれのものでもない岩鼻の灯台』山下明生/町田尚子

『だれのものでもない岩鼻の灯台』山下明生/町田尚子 タイトル、カバー、テキストすべてがクールな絵本。本書の主人公は灯台(無生物)だ。しかも絵本なのに、擬人化されてはいるものの、足がないから動けない。確かに灯台だから仕方ないとはいえ……、これで…