『工学部ヒラノ教授の介護日誌』今野浩
『工学部ヒラノ教授の介護日誌』今野浩
人気シリーズ「工学部ヒラノ教授」最新刊は、テーマが介護。ヒラノ教授シリーズを好きな人が、これまでと同じような楽しさを期待して読むと、あまりの内容の重さに絶句しそうな予感が、じんわり紹介文から伝わってくる。いったん書店でパラパラめくった方がよいかもしれない。逆に「ヒラノ教授って?」という人の場合、まずは新潮文庫から適当に調達するといいと思う。
老老介護でメンタルがしんどい時期、ヒラノ教授シリーズが書かれていたことに気づき、タダノ教授の手すさびではなく、今野の人生において深い意義があったんだろうと思わされた。何それカッコいい。
子育ても一段落、これからは夫婦の充実した時間が待っている。そう思っていた矢先、妻の突然の発病。病院通いのストレス、仕事と介護の両立。
絶望と希望のあいだを揺れ動く、19年におよぶ老老介護の記録。
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