BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

『透明迷宮』笠井叡/細江英公

『透明迷宮』笠井叡細江英公

レジェンド細江英公による笠井叡の写真集。まだ細江が生きてて、しかも現役というのが驚き。三島由紀夫を撮った『薔薇刑』、土方巽を撮影した『鎌鼬』の、あのカメラマンだ。日本の写真史をひもとけば、必ずどこかで目にする、正真正銘の伝説的フォトグラファー。

笠井叡の方はまったく知らなかったが、なるほど、大野一雄に学び、土方巽と出会ったダンサーか。これで細江との関係もつながるな(細江は大野も撮影している)。

ちなみにタイトルの『透明迷宮』は、2003年に笠井が高橋悠治と公演した「透明迷宮」から来ていると思われるが、平凡社の説明が簡潔すぎて実際のところは不明。

世界を舞台に活躍するダンサー・振付家の笠井叡。その肉体と精神を駆使した舞踏を、巨匠・細江英公のカメラがとらえる。鬼才同士の奇跡の記念碑的セッション。

透明迷宮

透明迷宮