『スタンフォード大学 - 夢をかなえる集中講義』ティナ・シーリグ
『スタンフォード大学 - 夢をかなえる集中講義』ティナ・シーリグ
クリエイティビティだの、イノベーションだの連発してる奴に限って、クソみたいな企画を、さも大層なものであるかの如く説明したがる。この現象は何と呼べばいいんだろう。「バカ丸出し」と言えばいいのか?
さて、ひさしぶりのティナ・シーリグ本。シリーズ三作目といった位置付けか。白熱教室を見てた奴なら知ってるだろうが、こいつの起業家育成は、やたらシステマチック。それでいて有機的にネタを発展させるのが、おっそろしくウマい。だから何も分かってない奴は、「有望な新規事業のアイディアって、誰でも機械的に作れるものなんだな」と勘違いしやすい。
間違ってる。あれは想像力豊かなティナの、ダイナミックな誘導があって初めて成立してる曲芸。確かにプロセスは、誰でも同じようにトレースできる。しかしティナ有とティナ無では、結果は天と地ほど違ってくるはずだ。そこのところは気をつけたい。そしてスタンフォードは、なかば確信犯的にティナ・シーリグを泳がせてる。何せスタートアップの聖地カリフォルニアだ。彼女に焚き付けられた奴らが、どれだけ新規事業でコケようが、そんなの問題にならない。むしろ、そんな連中がいなくなることの方が、よほど困った事態になる。
ひらめきを生んで実現するのは、才能ではなく、スキルです。
起業家育成のエキスパートが見つけた、 だれでも思いどおりに自分の明日を切り拓くことができる夢へのロードマップ。
- 作者: ティナ・シーリグ,高遠裕子
- 出版社/メーカー: CCCメディアハウス
- 発売日: 2016/01/28
- メディア: 単行本
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