『トンブクトゥ - 交界都市の歴史と現在』応地利明
『トンブクトゥ - 交界都市の歴史と現在』応地利明
イブン・バットゥータにより、「黄金の都」として知られるようになったトンブクトゥ。かつてはサハラ交易で栄え、アフリカの交易上重要なポジションを占めた。今では世界遺産に登録されてるが、なかなか日本から気軽に行けるところではない。面白そうなんだけど、マリ共和国はさすがに遠い。ジェンネの「泥のモスク」なんか滅茶苦茶カッコいい(画像参照)。アフリカ的な洗練の極致だと思う。
さて、この本はトンブクトゥにおけるアフリカ交易に迫り、アジアにおけるシルクロードと比較することで、より生き生きと当時の実態を描き出そうとしたもの。著者は応地利明。地味にいい仕事を積み重ねてるので、本作でも期待が持てる。
14世紀から16世紀にかけて、地中海世界とブラック・アフリカとをむすぶサハラ縦断塩金交易をもとに、「黄金郷」また「イスラームの学林」として憧憬されつづけたトンブクトゥ。
史資料と歴史研究の成果を踏まえて同交易の実態を探り、その特質をアジアのシルクロードと交叉させて明らかにする。
- 作者: 応地利明
- 出版社/メーカー: 臨川書店
- 発売日: 2016/02/10
- メディア: 単行本
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