『ことばをめぐる諸問題 - 言語学・日本語論への招待』松本克己
『ことばをめぐる諸問題 - 言語学・日本語論への招待』松本克己
そろそろ90歳が見えてきた、言語学者 松本克己の最新刊。この人の最近の仕事、ちょっとおかしい。特に2000年代に入ってからは異常。『世界言語への視座』(2006)、『世界言語のなかの日本語』(2007)、『人類言語史5万年の足跡』(2010)あたりは、まったく守りに入ってなくて、もう好き放題に攻めまくり。どんどんスケールをデカくしていって最高すぎる。
特に『人類言語史5万年の足跡』は、ヤバい。瑞宝中綬章を受賞した翌年の仕事だぜ。ふつうは縮こまるだろ。それも言語学でビッグヒストリー。カッコよすぎる。大器晩成って、こんな人のためにある言葉だな。そして本当に言語学が好きなんだな、このジイさん。三省堂から。
言語学の面白さ、ここにあり。世界の言語を眺めわたすと見えてくる風景とは?
語学を志す人・言語を愛好する人にとっての、真に役立つ参考図書。
- 作者: 松本克己
- 出版社/メーカー: 三省堂
- 発売日: 2016/01/22
- メディア: 単行本
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