BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

Kindle

『なつめふく』三戸なつめ

『なつめふく』三戸なつめ もう見るからに「私は青文字です!」な三戸なつめ。身近にこんなキャラがいたら、どう接していいのか分からないな。世界観やら美意識やらが分からなすぎて。この本ではその手がかりを得られるかもしれない。ところでアソビシステム…

『世界一わかりやすい3ds Max - 操作と3DCG制作の教科書』 奥村優子/石田龍樹/IKIF+

『世界一わかりやすい3ds Max - 操作と3DCG制作の教科書』奥村優子/石田龍樹/IKIF+ 「世界一わかりやすい教科書」シリーズの新作は、相手が3ds Maxだ。真打ち登場って感じだな。そして執筆者がイケてるぜ。何しろあの『SHIROBAKO』で3DCGを担当してるスタ…

『ヒラリー』 岸本裕紀子

『ヒラリー』岸本裕紀子 ちょっと前まで、「ふつうにヒラリーがトランプに勝って、順当に次期アメリカ大統領になるだろ。政策的にはオバマの踏襲で」と予想してた。だから、この比較的ゴシップ感覚で読めそうな、ヒラリー本を紹介するつもりでいた。しかし予…

『とんでもなくおもしろい宇宙』 柴田一成

『とんでもなくおもしろい宇宙』柴田一成 それではここで宇宙物理学者に登場してもらおう。太陽研究の第一人者でもある柴田一成だ。一流の学者にありがちな、ぶっ飛び加減が最高だぜ。喜多郎の『古事記』とコラボした『古事記と宇宙』とかな! 何だよ、その…

『幕末維新を動かした8人の外国人』 小島英記

『幕末維新を動かした8人の外国人』小島英記 NHKの大河ドラマといえば、日本史を動かした奴が主人公になるのでお馴染みだ。ここでひとつ、誰もまだ見たことがなくて、すごく見てみたくなる大河ドラマを提案したい。日本史を動かした重要人物ならオッケーとい…

『ゲーミファイ - エンゲージメントを高めるゲーミフィケーションの新しい未来』 ブライアン・バーク

『ゲーミファイ - エンゲージメントを高めるゲーミフィケーションの新しい未来』ブライアン・バーク それまで名付けられていなかった、ある手法に対して、2011年に「ゲーミフィケーション(Gamification)」との名前が与えられ、突如として脚光を浴びるよう…

『素材とデザインの教科書(第3版)』 日経デザイン

『素材とデザインの教科書(第3版)』日経デザイン デザインという言葉はひとり歩きしがちだが、最終的にモノとして作られる以上、マテリアルからは切り離せない。しかし素材を置き去りにして語られるデザイン論のいかに多いことか。その点でこの本は何とも…

『ドイツ帝国の正体 - ユーロ圏最悪の格差社会』 イエンス・ベルガー

『ドイツ帝国の正体 - ユーロ圏最悪の格差社会』イエンス・ベルガー 著者のイエンス・ベルガーはNach Denk Seitenの編集者。ドイツのピケティと呼ばれているらしいが、その辺はどうなんだろうな。言ったもん勝ちな気がする。俺の薄っぺらい認識によれば、経…

『アニメーターが教えるキャラ描画の基本法則』 toshi

『アニメーターが教えるキャラ描画の基本法則』toshi なぜかMdNからキャラ描画の本。しかもアニメーターによるもの。「大丈夫なのか?」と心配になるが、表紙イラストのデフォルメ感やアングルを見る限り、フツーにレベル高い。それどころか、これほど生き生…

『インドと日本は最強コンビ』 サンジーヴ・スィンハ

『インドと日本は最強コンビ』サンジーヴ・スィンハ 新潮新書から『すごいインド:なぜグローバル人材が輩出するのか』を出したサンジーヴ・スィンハの新作。何をもって最強コンビとするのかよく分からない。しかし何となくインドと日本は相性が良さそうだ。…

『研究者としてうまくやっていくには - 組織の力を研究に活かす』 長谷川修司

『研究者としてうまくやっていくには - 組織の力を研究に活かす』長谷川修司 名門ブルーバックスから世渡りの本が出るとは、これは一体どういうことだ(困惑)。ネタとしては面白いが、悲しい気分になってくる。それだけ研究職の現状は厳しいってことか。 学…

『チームのことだけ、考えた。 - サイボウズはどのようにして「100人100通り」の働き方ができる会社になったか』 青野慶久

『チームのことだけ、考えた。 - サイボウズはどのようにして「100人100通り」の働き方ができる会社になったか』青野慶久 社員が楽しそうに働いてないことに、問題を感じていなかった社長の青野。致命的なアホだ。そのアホが、自らのアホさに気づいてく部分…

『魔法の世紀』落合陽一

『魔法の世紀』落合陽一 だいぶ古い本(2015年11月刊)で申し訳ない。俺のメモだ。もうさんざん賞賛されてるので、あれこれ考えず、さっさと読んじまえ。アタリだろ、これ。 国際的な注目を集める研究者でありメディアアーティストでもある落合陽一が、今現…

『企画はひっくり返すだけ! - 「離婚式」「涙活」を成功させたぼくのアイデア術』 寺井広樹

『企画はひっくり返すだけ! - 「離婚式」「涙活」を成功させたぼくのアイデア術』寺井広樹 タイトルの乱暴さが良い。だが、この本に書かれていることを、まんま実行すると、ほぼ間違いなく爆死するはずだ。寺井は離婚式の発案でことに有名だが、離婚式が成…

『これがガバナンス経営だ - ストーリーで学ぶ企業統治のリアル』 冨山和彦

『これがガバナンス経営だ - ストーリーで学ぶ企業統治のリアル』冨山和彦 冨山和彦の新刊はガバナンス本。『会社は頭から腐る』、『結果を出すリーダーはみな非情である』など好著連発の冨山なので、何も心配はいらないな。 権力メカニズムの機能不全が企業…

『「忙しい」を捨てる - 時間にとらわれない生き方』アルボムッレ・スマナサーラ

『「忙しい」を捨てる - 時間にとらわれない生き方』アルボムッレ・スマナサーラ スリランカ出身の僧侶アルボムッレ・スマナサーラ。タイトルに反して、本人はメチャクチャ忙しそうだ。去年12月と今年1月だけで9冊の本を出している。おもしろすぎ。そういう…

『信頼学の教室』 中谷内一也

『信頼学の教室』中谷内一也 信頼学者の新刊は、良書として信頼できるか? そんなのは場合による。この本では、分かりやすい事例を挙げつつ、信頼とは何かに迫ろうとしている。ヘタに専門的な本よりか、実は書くのが難しいタイプのやつだ。が、中谷内は過去…

『馬を飛ばそう』ケヴィン・アシュトン

『馬を飛ばそう』ケヴィン・アシュトン 書き手はIoT(モノのインターネット)という単語の生みの親とされるケヴィン・アシュトン。本人の経歴を見ると、P&Gで働いてた1997年ごろサプライチェーンの見直しでRFIDに注目したという。なるほど、その延長で1999年…

『道程 - オリヴァー・サックス自伝』オリヴァー・ サックス

『道程 - オリヴァー・サックス自伝』オリヴァー・ サックス 『レナードの朝』、『妻を帽子とまちがえた男』、『音楽嗜好症』などで知られる、オビヴァー・サックスの遺作となってしまった自伝。自身の最期を予感して自伝を書いたのかもしれない。生前のオリ…

『「世界一速い会社」の秘密』竹田正俊

『「世界一速い会社」の秘密』竹田正俊 発注から24時間以内に試作品を届ける、京都の会社クロスエフェクトについての本。実際それで世界一速いのか、俺は知らないし、あまり関心も湧かない。ただ速いのは分かる。気になったのは、淡々と仕事をこなす姿勢だな…

『13人の誤解された思想家』小浜逸郎

『13人の誤解された思想家』小浜逸郎 プラトン、マルクス、ハイデガーなど13人の超メジャーな思想家をあらためて読み解こうとする本。著者の小浜は、『なぜ人を殺してはいけないのか』『やっぱりバカが増えている』『頭はよくならない』等を過去に書いていて…

『お金の流れでわかる世界の歴史』 大村大次郎

『お金の流れでわかる世界の歴史』大村大次郎 元国税調査官がカネの流れから世界史を読み解く。イロモノ本と間違われそうだが、歴史と経済は切り離せない。歴史から経済を切り離そうとする姿勢は、ユダヤ人を両替商の卑しい連中と見なした古代人のそれと同じ…

『内向型人間のすごい力 - 静かな人が世界を変える』スーザン・ケイン

『内向型人間のすごい力 - 静かな人が世界を変える』スーザン・ケイン いくらか人生経験を積んだ奴なら分かる。敵に回して一番ヤバいのが、無口で温厚で人当たりのいい野郎だ。あなどっていると痛い目にあう。海外でミリオンセラーになったスーザン・ケイン…

『7人の主君を渡り歩いた男 - 藤堂高虎という生き方』 江宮隆之

『7人の主君を渡り歩いた男 - 藤堂高虎という生き方』江宮隆之 ニコニコ大百科かアンサイクロペディアの無駄に充実したエントリに目を通すと、藤堂高虎の強烈なキャラを知ることができる。もちろん、だいぶ脚色が入ってることを考慮する必要はある。どんどん…

『40年間勝ち組を続ける男 - 荒正義直伝』荒正義

『40年間勝ち組を続ける男 - 荒正義直伝』荒正義 パッと見、スター性もカリスマ感もなく、むしろ平凡なサラリーマンといった風采の荒。アウトローの気配もない。実に楽しそうに犬猫ブログを更新している。しかし、だからこその凄みが、そこかしこから滲み出…

『脳が認める勉強法 - 「学習の科学」が明かす驚きの真実』ベネディクト・キャリー

『脳が認める勉強法 - 「学習の科学」が明かす驚きの真実』ベネディクト・キャリー こいつは訳者が一枚上手だ。地味な原題「How We Learn」を、ここまでキャッチーに仕上げるとは。だからと言ってハッタリ本というわけではない。ハッタリでベストセラーにな…

『おもちゃ一獲千金!』市川隆司

『おもちゃ一獲千金!』市川隆司 おもちゃ業界には、ほぼ何の知識もないので気になった。傍目にも生存競争の厳しいこの業界で生き残るには、やはり知恵を働かせる必要があるだろう。では、どんな知恵が求められるのか? 著者は栃木にトイテックという会社を…

『UI GRAPHICS - 世界の成功事例から学ぶ、スマホ以降のインターフェイスデザイン』深津貴之/渡邊恵太/菅俊一ほか

『UI GRAPHICS - 世界の成功事例から学ぶ、スマホ以降のインターフェイスデザイン』深津貴之/渡邊恵太/菅俊一ほか この手の本はハズレが多いが、本書は執筆陣が豪華だ。『融けるデザイン』の渡邊恵太、『差分』の菅俊一、インタビューには中村勇吾と、「お…

『インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク・デザインパターン』みやたひろし

『インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク・デザインパターン』みやたひろし ギャング・オブ・フォーのデザインパターンは有名だが、こいつはネットワークに特化したデザパタ本だ。前著『インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワー…

『一〇三歳、ひとりで生きる作法 - 老いたら老いたで、まんざらでもない』篠田桃紅

『一〇三歳、ひとりで生きる作法 - 老いたら老いたで、まんざらでもない』篠田桃紅 このところ、ちょいちょいテレビで見かける篠田の新刊。前作『一〇三歳になってわかったこと』はベストセラーになった。立居振る舞いは、さすがに衰えてるんだけど、作品自…