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BOOK HUNTING

ノンフィクション系の新刊、近刊を平日5冊、週30冊ペースで紹介。児童書から医学書まで。

『13人の誤解された思想家』小浜逸郎

『13人の誤解された思想家』小浜逸郎 プラトン、マルクス、ハイデガーなど13人の超メジャーな思想家をあらためて読み解こうとする本。著者の小浜は、『なぜ人を殺してはいけないのか』『やっぱりバカが増えている』『頭はよくならない』等を過去に書いていて…

『お金の流れでわかる世界の歴史』 大村大次郎

『お金の流れでわかる世界の歴史』大村大次郎 元国税調査官がカネの流れから世界史を読み解く。イロモノ本と間違われそうだが、歴史と経済は切り離せない。歴史から経済を切り離そうとする姿勢は、ユダヤ人を両替商の卑しい連中と見なした古代人のそれと同じ…

『内向型人間のすごい力 - 静かな人が世界を変える』スーザン・ケイン

『内向型人間のすごい力 - 静かな人が世界を変える』スーザン・ケイン いくらか人生経験を積んだ奴なら分かる。敵に回して一番ヤバいのが、無口で温厚で人当たりのいい野郎だ。あなどっていると痛い目にあう。海外でミリオンセラーになったスーザン・ケイン…

『7人の主君を渡り歩いた男 - 藤堂高虎という生き方』 江宮隆之

『7人の主君を渡り歩いた男 - 藤堂高虎という生き方』江宮隆之 ニコニコ大百科かアンサイクロペディアの無駄に充実したエントリに目を通すと、藤堂高虎の強烈なキャラを知ることができる。もちろん、だいぶ脚色が入ってることを考慮する必要はある。どんどん…

『40年間勝ち組を続ける男 - 荒正義直伝』荒正義

『40年間勝ち組を続ける男 - 荒正義直伝』荒正義 パッと見、スター性もカリスマ感もなく、むしろ平凡なサラリーマンといった風采の荒。アウトローの気配もない。実に楽しそうに犬猫ブログを更新している。しかし、だからこその凄みが、そこかしこから滲み出…

『脳が認める勉強法 - 「学習の科学」が明かす驚きの真実』ベネディクト・キャリー

『脳が認める勉強法 - 「学習の科学」が明かす驚きの真実』ベネディクト・キャリー こいつは訳者が一枚上手だ。地味な原題「How We Learn」を、ここまでキャッチーに仕上げるとは。だからと言ってハッタリ本というわけではない。ハッタリでベストセラーにな…

『おもちゃ一獲千金!』市川隆司

『おもちゃ一獲千金!』市川隆司 おもちゃ業界には、ほぼ何の知識もないので気になった。傍目にも生存競争の厳しいこの業界で生き残るには、やはり知恵を働かせる必要があるだろう。では、どんな知恵が求められるのか? 著者は栃木にトイテックという会社を…

『UI GRAPHICS - 世界の成功事例から学ぶ、スマホ以降のインターフェイスデザイン』深津貴之/渡邊恵太/菅俊一ほか

『UI GRAPHICS - 世界の成功事例から学ぶ、スマホ以降のインターフェイスデザイン』深津貴之/渡邊恵太/菅俊一ほか この手の本はハズレが多いが、本書は執筆陣が豪華だ。『融けるデザイン』の渡邊恵太、『差分』の菅俊一、インタビューには中村勇吾と、「お…

『インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク・デザインパターン』みやたひろし

『インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワーク・デザインパターン』みやたひろし ギャング・オブ・フォーのデザインパターンは有名だが、こいつはネットワークに特化したデザパタ本だ。前著『インフラ/ネットワークエンジニアのためのネットワー…

『一〇三歳、ひとりで生きる作法 - 老いたら老いたで、まんざらでもない』篠田桃紅

『一〇三歳、ひとりで生きる作法 - 老いたら老いたで、まんざらでもない』篠田桃紅 このところ、ちょいちょいテレビで見かける篠田の新刊。前作『一〇三歳になってわかったこと』はベストセラーになった。立居振る舞いは、さすがに衰えてるんだけど、作品自…

『ペンタゴン式 ハードワークでも折れない心のつくり方』カイゾン・コーテ

『ペンタゴン式 ハードワークでも折れない心のつくり方』カイゾン・コーテ ペンタゴン仕込みのメンタル強化本。まず間違いなくガチ。「恐れに支配された時に陥る『反応』を知る」とか、「意見の違う他人の考えを『道具』と考える」とか、「心の静寂を習慣に…

『ぼくらの仮説が世界をつくる』佐渡島庸平

『ぼくらの仮説が世界をつくる』佐渡島庸平 まさしくその通りなタイトル。世界は変わり続ける。それは仮説によって世界がつくり変えられるからだ。著者の佐渡島は、漫画『宇宙兄弟』や『ドラゴン桜』を手掛けた編集者であり、作家エージェント会社コルクを立…

『日本‐呪縛の構図』R・ターガート・マーフィー

『日本‐呪縛の構図』R・ターガート・マーフィー 『日本経済の本当の話』で一気に評価を上げたターガート・マーフィーの新刊は、やはり日本がテーマだ。しかし今度は経済限定ではなく、日本そのものを語ろうとしている。こういった野心的な試みは、おうおうに…

『危機と決断 - 前FRB議長ベン・バーナンキ回顧録』 ベン・バーナンキ

『危機と決断(上下巻) - 前FRB議長ベン・バーナンキ回顧録』ベン・バーナンキ ヨーダみたいなグリーンスパンの後、FRB議長に就いたバーナンキの回顧録。リーマンショック時の進むも地獄 退くも地獄な状況下、奴は何を手掛かりに決断したのか。俺が知りたい…

『同性パートナーシップ証明、はじまりました。 渋谷区・世田谷区の成立物語と手続きの方法』エスムラルダ/KIRA

『同性パートナーシップ証明、はじまりました。 渋谷区・世田谷区の成立物語と手続きの方法』エスムラルダ/KIRA 仕組みや意義がよく分からないので。そもそもパートナーシップ証明ってのが、何を意味するのかさえ分からん。 2015年11月5日、渋谷区・世田谷…

『なぜ一流の人は自分の部屋にこだわるのか』八納啓創

『なぜ一流の人は自分の部屋にこだわるのか』八納啓創 タイトルのB級感が味わい深い。スルーしようと思ったが、おおむね旧作が高評価だったのと、一貫して人と住空間を考えてる風だったから取り上げた。スタンスが変わらない奴はそれなりに信頼できる。過去…

『作詞の勉強本 - 「目線」と「発想」の拡大が共感を生む物語を描き出す鍵となる』島崎貴光

『作詞の勉強本 - 「目線」と「発想」の拡大が共感を生む物語を描き出す鍵となる』島崎貴光 この手の本は、もうまるでペラッペラのゴミか、思いがけず度肝を抜かれる掘り出し物か、そのどちらかしかない。中間はない。この本がどちらか分からないが、あけす…

『切らずに1枚で折る - 手間を楽しむ折り紙袋』フチモトムネジ

『切らずに1枚で折る - 手間を楽しむ折り紙袋』フチモトムネジ 多数のオリガミ本を出しているフチモトムネジの実用おりがみ。ぽち袋や箸袋など紙袋にフォーカスしてるから、ふつうに役立つだろうな。紙のサイズを変えさえすれば、イーカワなポチ袋の折り方で…

『リモートチームでうまくいく - マネジメントの常識を変える新しいワークスタイル』倉貫義人

『リモートチームでうまくいく マネジメントの〝常識〟を変える新しいワークスタイル』倉貫義人 物理的に離れたリモートチームは普通うまくいかない。それなのに「リモートチームでうまくいく」ってんだから、よほど手応えのある策を見出したのか? 前著『「…

『大村智ものがたり - 苦しい道こそ楽しい人生』馬場錬成

『大村智ものがたり - 苦しい道こそ楽しい人生』馬場錬成 表紙の笑顔が最高! 2015年にノーベル生理学・医学賞を受賞した大村智の伝記。書き手の馬場錬成は、2012年にも大村本『大村智 - 2億人を病魔から守った化学者』を出してて、安心して読める。 養蚕の…

『プロ野球 見えないファインプレー論』仁志敏久

『プロ野球 見えないファインプレー論』仁志敏久 選手引退後は解説やコーチ業をこなしつつ、幾多の野球本を出している仁志敏久の新刊。見えないファインプレーが見えるようになれば、その分だけ試合を楽しめるようになるだけでなく、見えない駄プレーも、さ…

『星空観察に出かけよう☆ 宙ガールバイブル』永田美絵

『星空観察に出かけよう☆ 宙ガールバイブル』永田美絵 また新ジャンル女子か。宙(そら)ガールね。そこはもっとキラキラさせて宙(こずみっく)ガールとかにしようぜ。 星の観方や天文現象がよくわかる。見上げればそこは、ワクワクの世界! 星空観察に出か…

『漫画原作者は一体「何」を書いているのか』猪原賽

『漫画原作者は一体「何」を書いているのか』猪原賽 存在するのは知っているが、具体的に何をやってるのか謎の職業、それが漫画原作者。放送作家にも似たようなイメージを持っている。で、実際のところ何を書いているのか? マンガの原作だけで15年間以上生…

『国際紛争を読み解く五つの視座 - 現代世界の「戦争の構造」』篠田英朗

『国際紛争を読み解く五つの視座 - 現代世界の「戦争の構造」』篠田英朗 題名に含まれる「戦争の構造」ってのがもう雰囲気出てる。書き手は篠田英朗だし、良書を量産する講談社選書メチエだし、ハズす予感がしない。 複数の人間集団が「相容れない目的」をも…

『2020年世界はこうなる』長谷川慶太郎/田原総一朗

『2020年世界はこうなる』長谷川慶太郎/田原総一朗 俺のイメージする2020年と、ボンクラの考える2020年がどれくらいズレてるか確認する作業用ブック。 ジャーナリストの田原総一朗と、国際経済評論家の長谷川慶太郎が、東京オリンピックを迎える2020年の世…

『一般意志2.0』東浩紀

『一般意志2.0』東浩紀 あずまんの文庫化きてた。 「空気」を技術的に可視化し、合意形成の基礎に据える新しい民主主義を構想できないか。 ルソーの一般意志を大胆に翻案し、日本発の新しい政治を夢想して議論を招いた重要書。 一般意志2.0 ルソー、フロイト…

『アメリカの真の支配者 - コーク一族』ダニエル・シュルマン

『アメリカの真の支配者 - コーク一族』ダニエル・シュルマン アメリカで最も嫌われているファミリーらしい、「現代版ロックフェラー家」のコーク一族(Koch family)に迫る。タイトルの「アメリカ真の支配者」という表現は眉唾だろうが、私企業が政治道楽に…

『お客を増やす努力をやめなさい!』池田順一

『お客を増やす努力をやめなさい!』池田順一 いかにも胡散くさいタイトル。出版社が日経BPということで、とりあえずチェックしてみたが、あれ? 意外といい本なんじゃね? ふたつのシンプルな質問は、たしかに的を射てる。 「顧客を増やすための値下げ→利益…

『アルパインクライミング考』横山勝丘

『アルパインクライミング考』横山勝丘 カバー絶壁の絶望感。クライマー、頭おかしい(褒め言葉)。老舗の山と渓谷社から。 この壁を見て登らないのは、クライマーとしてどうなんだ? アルパインクライミング考作者: 横山勝丘出版社/メーカー: 山と渓谷社発…

『香川発 希少糖の奇跡』松崎隆司

『香川発 希少糖の奇跡』松崎隆司 ジョブズがジョン・スカリーを口説いた際、「このまま一生砂糖水を売り続けたいのか、それとも私と一緒に世界を変えたいのか」とバイブルには書かれているが、希少糖ビジネスで当てれば、砂糖水を売り続けたままでも世界を…

『親の家の片づけ方』大津たまみ

『親の家の片づけ方』大津たまみ 一種の生前整理を「これ1冊で安心」などと軽く紹介してるあたり、ガチ勢の掃除屋だと思わされる。 親の家の片づけは、整理整頓ができればOKというわけではありません。 いわゆるモノの整理だけだと、リバウンドしてしまった…

『発達障害の自分の育て方』岩本友規

『発達障害の自分の育て方』岩本友規 すべてに完璧な人間はいないわけで、ある意味だれもが発達障害を背負ってる。タイトルの「自分」に、岩本だけでなく俺もお前も含まれていると悟れば、この本を正しく読めるだろうぜ。 転職4回、30歳を過ぎて発達障害と診…

『キャラの思考法 - 現代文化論のアップグレード』さやわか

『キャラの思考法 - 現代文化論のアップグレード』さやわか 今さらキャラの話かよ、勘弁してくれ。ちまちましたサブカル周辺の糞アプデなら腹パンな。さやわかに期待して、いい意味で裏切ってもらいたい。 現実社会でもキャラを演じることが浸透した時代、い…

『21世紀の不平等』アンソニー・B・アトキンソン

『21世紀の不平等』アンソニー・B・アトキンソン トマ・ピケティの師匠本を山形浩生訳で読む。弟子の方が有名になってしまい、師匠が本気を出しちゃったパターンに期待。 不平等研究の権威が、現代社会の根本を問い直す。思想の大転換を迫る書。格差をあきら…

『だれが幸運をつかむのか』山泰幸

『だれが幸運をつかむのか』山泰幸 山泰幸教授といっしょに昔話を読む。さて、そこに描かれる幸せの構造とは何か? よく知られる昔話の多くがハッピーエンドで終わる。この幸せの物語を構造分析で解き明かすと「贈与」「援助」「交換」といったキーワードが…

『テロリストの息子』ザック・エブラヒム/ジェフ・ジャイルズ

『テロリストの息子』ザック・エブラヒム/ジェフ・ジャイルズ 今後もテロリストの息子が増えそうなので気になった。だが本来ならば、こういった「感動的な話」を称揚する以前に、誰かがテロリストとならざるを得ないような環境を(そしてその子供が差別され…

『ハンター・キラー』T・マーク・マッカーリー中佐/ケヴィン・マウラー

『ハンター・キラー』T・マーク・マッカーリー中佐/ケヴィン・マウラー 無人機で1400人を殺してる時点でほとんどサイコパス。パイロットのキチってる具合が気になる。「無機質な戦いの日々」ってコピーがイカす。 米軍の遠隔操縦航空機(RPA)戦闘プログラム…

『誰でもできるロビイング入門』明智カイト

『誰でもできるロビイング入門』明智カイト ロビイングというと、石油メジャーや全米ライフル協会や国際ヘッジファンドなどの活動(あるいは暗躍)が連想され、あまり良い印象は持たないだろう。だが本書でのロビー活動とは、そういったものとは一線を画す。…

『白紙からの選択』遠藤保仁

『白紙からの選択』遠藤保仁 生きるサッカー仙人遠藤。飄々と達観しすぎてて、まず読んでも参考にならないだろう。しかしその参考のならなさが、この男の言葉を読む楽しみなんだぜ。 「やりたくなかったら、やらない」「緊張することがない」「焦ることがな…

『9条は戦争条項になった』小林よしのり

『9条は戦争条項になった』小林よしのり 挑発的で問題作っぽいタイトル。いつものよしりんだな。抜群の安定性。よしりんを世論の座標軸に置いとくと、何かと参考になる。あまりブレないので、逆に世論がどの方向に向かおうとしているのか、把握しやすくなる…

『「爆買い」後、彼らはどこに向かうのか? - 中国人のホンネ、日本人のとまどい』中島恵

『「爆買い」後、彼らはどこに向かうのか? - 中国人のホンネ、日本人のとまどい』中島恵 中国関連の書籍が多い中島恵の新刊。彼女の謙虚でシャープな視点からは、爆買い現象がどう見えているのか。プレジデント社から。 中国取材29年のベテランジャーナリス…